Operatio チェンバロ 2「たいした物量だぜ、このやろう」戦線に復帰したアービスがジオン軍のMSの多さに悪態を吐く。 「くそぉ四方から撃ってきやがってなぶり殺しかよこのおぉ」 モニターに映し出される画像や警告音がアービスを苛立たせた。 「やり、流石おれって天才ジャン」 そう悪態を吐きながらも、アービスはザクを一機沈める。だが、近くにいたドムの攻撃をよけて体制を崩した所に、更にもう一機のドムのバズーカーがアービスの機体の正面を捉えた。 「だめか」 その瞬間、ドムの後方からのビームが、目の前の機体を貫いた。 「アービスさん、回りは敵だらけですよ、気を抜いたらだめですよ」 アービスのジムキャノンを追い越すように、エリオスのライトアーマーが通りすぎ、無線でエリオスが呼びかけた。 「さすがはサイクロン2、愛してるよ!」 「やめてください気持ち悪い・・・」 「冗談の通じないやつ・・・前方のムサイ仕留めるぞ!」 「了解」 エリオスは機体を反転させ、ジムキャノンの横に並ぶと、2体ほぼ同時にスラスターを全開にして前方のムサイに向かっていく。 「ムサイ1隻撃沈」 2機の近くで無線を聞いていたシフォンは2機のコンビネーションは確立されつつある様で、難なくムサイを沈めた事に安心感を覚えた。 「こちらサイクロン1、宇宙船用ドックを狙うぞ」 2人に無線を飛ばし、2体に合流する。 「敵放火のけん制を頼む!」 3機編隊に組み直し、宇宙船用ドックへ、向かおうとすると、エリオスから無線が入る。 「10時方向ザク数機接近!」 「俺が行く、2人はそのままドックへ向かえ」 2機のMSが加速するのを確認しながら、シフォンは10時方向のザクに対し、先制の一撃を加える。 シフォンがザクを引き付けている間に、エリオス達はソロモン宇宙船用ドックへ向かった。 アービスの乗るジムキャノンが宇宙船用ドックの入り口付近に両手に持っていたバズーカと右肩についているカノン砲の三発を打ち込む。一発は出向直前だったムサイの前方に当たり、残りの2発は入り口に命中。入り口を塞いだ。 「OK!次行ってみようか!」 そのころ後方から先行していたMS隊にようやく、連邦軍第3艦隊がソロモンを主砲の射程距離圏内まで追いついて来た。 「艦長、ソロモン射程距離に入りました」 オペレーターのミユキ伍長の声が、重巡洋艦ベオグラードの艦橋に響き渡る。 「よし、主砲開け!各艦15分間砲撃せよ」 シン艦長の言葉を受け、ミユキ伍長が、ベオグラードの射撃目標近くにいるシフォン達に連絡を入れる。 その連絡を受け、シフォン達サイクロン小隊は次の攻略場所に移動を開始した。 「しかし、十五分だけ・・・艦長はどうしてそんな命令を・・・」 別働隊がソロモンに対して、必殺の一撃を加えるべく、展開している事を、末端のパイロットであるシフォン達はまだ知らなかった。 ジャンル別一覧
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